セカンドシーズンの幕開けは、1,511人が見守るなか大接戦になった。
昨季王者・東京ワイルズが第3ピリオド15分10秒、ペナルティを終えて氷上に戻ったばかりの河合龍一が決勝点を挙げ、3-2で開幕戦を制した。
東京ワイルズは河合龍一が1ゴール1アシストでMVP。
名古屋オルクスは新加入の青山晃大と川村一希のゴールで二度追いつき、丹治大輝は36セーブ
XHLセカンドシーズンが開幕した。舞台は東京・ダイドードリンコアイスアリーナ。昨季のリーグを制した東京ワイルズが、ホームに名古屋オルクスを迎えた開幕戦に1,511人が足を運んだ。スタンドにはアウェイの名古屋オルクスを後押しする観客の姿も多く、リンクの半分ほどが名古屋のファンで埋まった。
第1ピリオド9分21秒、名古屋の廣田恵吾がスラッシングで2分間のペナルティを取られ、東京にこの日最初のパワープレーが訪れる。しかし東京は決め切れない。
均衡が破れたのは、第1ピリオドも残り2分あまりとなったところだった。東京はライダー・マッカラムが先制ゴールを決める。オルクスはその直前に連続攻撃をしのいでいたが、流れたパックをマッカラムがミドルレンジからゴールに突き刺した。アシストは池田一騎と矢島翔吾に記録された。

だが名古屋もすぐさま反撃に転ずる。ワイルズのゴールからわずか38秒後、磯谷奏汰のアシストから青山晃大が決めて1-1に追いつく。ゴール前を横切る磯谷の素晴らしいパスを落ち着いてゴールテンダーの動きを見極めた青山がゴールに流し込んだ。今季ワイルズから移籍してきた青山にとって、これが新天地での初ゴールとなった。第1ピリオドは1-1で終わる。
第2ピリオドは、東京が圧力をかけ続けた20分間だった。シュート数は16対9。それでもスコアは動かない。名古屋のゴールキーパー・丹治大輝が最後の砦として立ちはだかり、両チームにペナルティが交錯したまま、第2ピリオドはノースコアで終えた。
試合が動いたのは第3ピリオドに入ってからだ。6分36秒、東京はゴール前の混戦からチャンスを作り、最後は河合龍一のアシストから荒井詠才がミドルレンジから強烈なシュートを決めて勝ち越す。これで2-1。


8分14秒には、両チームに5分間のペナルティが出て、それぞれ1名がゲームミスコンダクトペナルティを宣告される場面もあった。互いに一歩も引かない開幕戦だった。
それでも名古屋は折れなかった。12分04秒、またも起点は磯谷だった。そのパスに川村一希がワンタイマーで合わせて、2-2。本職はディフェンスながらこの日はセンターで起用された川村の、思いのこもった一撃だった。移籍後初ゴールが、チームを引き戻す同点弾になった。
13分01秒、今度は東京の河合がフッキングを取られ、名古屋にパワープレーが巡ってくる。このチャンスを生かせばそのまま試合のモメンタムを強奪できる場面だったが、名古屋はここを決められなかった。
そして15分10秒。2分間のマイナーペナルティを終えた河合がタイミングよくペナルティボックスから氷上へと戻り、越後智哉と2on1の攻撃チャンスを得る。そして河合が送った越後への強いラストパスをディフェンスが防ごうとスティックに当てたものの、パックの軌道が変わってゴールに向かう形となり決勝点。アイスホッケーでは最後にパックに触れた攻撃側の選手のゴールとなるため、河合龍一の決勝点となった。ペナルティボックスを出て、わずか9秒後のゴールだった。
名古屋は17分58秒にタイムアウトを取り、ゴールキーパーを上げて攻勢に出る。だが第3ピリオドのシュートはわずか3本にとどまった。

3-2。東京ワイルズがセカンドシーズンの開幕戦を勝利で飾った。いっぽう、敗れたとはいえ、名古屋は昨季の王者から最後まで1点差の勝負に持ち込んだ。二度リードを許し、二度とも追いついている。シュート数は40対21。数字のうえでは一方的だったこの試合を最後までもつれさせたのは、36セーブを記録した名古屋オルクス丹治のゴールキーピングだった。そして名古屋の2得点は、いずれも今季加入した選手によるもので、その両方に磯谷奏汰キャプテンのアシストがついた。磯谷はこの試合を最後にイギリスのチーム、ベイシングストーン・バイソンズ(英NIHL)へ移籍する。名古屋のユニフォームで戦う60分で、この日限定のゲームキャプテンは2つのゴールをお膳立てしてみせた。
優勝候補でもあるワイルズ、オルクス。この両チームの攻防は来年2月まで続くシーズンにおいて、ますます熱を帯びるに違いないと確信させた、開幕戦の攻防だった。
<PLAYER&STAFFコメント>
【東京ワイルズ 斉藤毅監督】
「しっかりと決めるところがなかなか決まらず、もどかしい中での拮抗した試合でした。苦しかったですが、最後に勝ち切れたことが大きいです」 「相手がどういうことをしてくるかの分析よりも、まずは自分たちがやってきたことを出そうと臨みました。選手が本当に落ち着いていたので、そこはすごく安心して見ていられました」 「最後は河合もそうですけれども、今日応援に来てくださった方々の後押しのゴールだと思います」
【東京ワイルズ 河合龍一選手】
「MVPは正直あまり考えたことがないので。それより勝てたので、そこが一番です」 「昨シーズン負けた思いがあったので、難しい試合になるのは分かっていました。準備をしてきた分、去年よりうまくいきましたし、いいスタートになりました」 「オルクスはヒットが多くて、フォアチェックも速い。やろうとしていることが分かりやすくて、いいチームになっていると感じます。この2チームが頑張ることでもっとXHLを盛り上げていきたいです」
【名古屋オルクス 佐藤育也監督】
「こういうところで経験の差が出たかな、という負け方でした」 「プレシーズンマッチができず試合勘がない中で、1試合1試合を大事に戦おうと開幕戦を迎えました。選手が本当に体を張ったプレーをしてくれて、気持ちが出た試合だったところが一番良かったです」 「今日は2点とも新加入の選手のゴールでしたが、いい選手が入ったから取れたということではなく、チームとしてやりたいホッケーで取れた。オルクスとしての表現ができたことが大きなポイントです」
【名古屋オルクス 青山晃大選手】
「チームとしても非常に気合いの入った入りでした。ワイルズさんは強かったですけど、内容的には全然勝てる試合だったと思います」 「(0-1からの同点弾を決め)あそこで決められたのは大きかったです。相手の流れを止めて、こちらの流れにできたのはよかったと思っています」 「本当に悔しいです。チャンスは自分も含めてすごくありました。決定力を高めて、決め切れるようにしたいです」
【名古屋オルクス 川村一希選手】
「磯谷奏汰選手がすごくいいパスを出してくれたので、いいタイミングでもらっていいゴールが決められました。チームに勢いをつけられたのは良かったです」 「本来はディフェンスなので得点に絡む場面はあまりないんですけど、今回はセンターをやって、チームに求められるところで点を決めることができて、正直うれしかったです」 「修正するところはいっぱいあります。勝ちにこだわるところ、約束事を徹底すること……。チームとして意識づけをして、次の試合に臨みたいです」
【名古屋オルクス 磯谷奏汰選手】
「盛り上がりもすごいですし、演出も含めて、本当にいい雰囲気の中で試合ができました」 「本当に勝てた試合だったので、正直に言えば勝ちたかったです」 「アウェーだったんですけど、リンクの半分ぐらいがオルクスのファンの方に見えて、アウェーを感じさせない雰囲気でした。この後イギリスに向けて出発しますが、プレーを通じてもっとアイスホッケーを盛り上げていけたらと思います」
名古屋オルクスの次戦は9月12日、木下カンセーアイスアリーナでの滋賀ブルーライズIHC戦。オルクスのホーム開幕は9月20日、邦和みなとスポーツ&カルチャーに滋賀を迎える。東京ワイルズは9月26日、釧路のユタカアイスアリーナくしろで北海道グルスと対戦する。
NEXT GAME 9/12(土)18:30 FaceOff.
滋賀ブルーライズIHC vs 名古屋オルクス @大津・木下カンセーアイスアリーナ
チケットはこちら> 滋賀ブルーライズIHC ホームゲーム>https://w.pia.jp/t/bluerise/
・チケットぴあ 販売サイトURL
北海道グルス ホームゲーム>https://w.pia.jp/t/grus/
東京ワイルズ ホームゲーム>https://w.pia.jp/t/wilds/
名古屋オルクス ホームゲーム>https://w.pia.jp/t/orques/
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