【XHL GAME REPORT】 10月18日(土)名古屋オルクス vs 東京ワイルズ

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名古屋オルクスのホーム開幕戦はオルクスの奮闘で満員の観衆が沸きに沸いた! 東京ワイルズはスピードあふれるカウンターアタックと個人技から7点を積み重ねて快勝。東名ライバル対決を制す

TEXT by EXTREME ICE HOCKEY LEAGUE(XHL)


EXTREME ICE HOCKEY LEAGUE (XHL) 2025 -26
GAME REPORT #03
2025年10月18日(土)19:50 邦和みなとスポーツ&カルチャー (愛知県)

名古屋オルクス 2-7 東京ワイルズ

名古屋オルクスは齋藤輝が記念すべきホーム初得点。バトゥ・ゲンデュノフの強烈ショットも飛び出し今後への可能性を見せた60分間。3×3 EXTREME BATTLEはワイルズの超攻撃布陣でスリリングな展開に

 EXTREME ICE HOCKEY LEAGUE(XHL)開幕第3戦の舞台は初となる名古屋・邦和みなとスポーツ&カルチャーでの開催。「名古屋をアイスの街にする」という言葉をかかげる名古屋オルクスのホームゲームは前売りでチケット完売。XHLの試合を楽しもうと多くの観客でスタンドが埋まった。試合前から場内のDJやMCが盛り上げ、オフィシャルチアリーダー「NAGOYA ICE CREW」のコールに合わせてファンも応援タオルを一緒に掲げて応援するなどワクワクするような雰囲気のなかゲームがスタート。

 

 先制したのは東京ワイルズ。第1ピリオド、6分06秒に左サイドでフリーになった越後智哉がスティックを一閃。放たれたパックはあっという間にゴールネットに突き刺さり1-0とする。そのおよそ1分後にも東京ワイルズはアタッキングゾーンに攻め込み、最後はゴール前の混戦から廣田恵吾がパックを押し込んで2-0。名古屋オルクスから今季東京ワイルズに移籍加入した廣田のゴールでリードを広げる。

 しかし名古屋オルクスは大観衆の熱い応援を背に受けて反撃を開始。第1ピリオド終盤から徐々に盛り返し相手の反則でパワープレーを得て第2ピリオドへ。

 迎えた第2ピリオド、名古屋オルクスはパワープレーで猛攻を仕掛けるが、そこにまさかの落とし穴。東京ワイルズのディフェンスがパックを跳ね返すと、それを拾った木綿宏太から電光石火のカウンター。最後はGKと1対1になった池田一騎が冷静にバックハンドショットを決めてショートハンドゴールで東京ワイルズの貴重な3点目を奪う。
 しかし、この日の勝利を諦めない名古屋オルクスは相手ゴールに何度も攻めこんで気持ちの伝わってくるようなプレーを大観衆に披露する。それが実ったのが第2ピリオド6分07秒、パス交換からFW齋藤輝が抜け出すとGKと1対1に。齋藤は身体ごとを相手ゴールに飛び込むような気迫のプレーでついにオルクスがホーム初得点。その瞬間、スタンドがどっと沸き、祝福の大歓声が齋藤の上から降り注いだ。名古屋オルクスはその後もバトゥ・ゲンデュノフが得点を決めて東京ワイルズから複数得点を記録したが最終的には東京ワイルズが得点を積み重ね7-2で勝利。勝点3を加えリーグ首位に立った。
 東京ワイルズの強さが目立った試合だったが、随所に名古屋オルクスの成長ぶりが示されホーム名古屋のファンは「次こそは!」という思いで会場を後にしたに違いない。

 60分の試合に続いて行われたXHLの新機軸「3×3 EXTREME BATTLE」は期待にたがわぬ熱いバトルが展開された。先に見せたのは東京ワイルズの青山晃大。さらにGKを上げてのエンプティネットアタックで積極的に攻撃を仕掛けた東京ワイルズに対して、名古屋オルクスはディフェンディングゾーンでパックを奪ったゲンデュノフが狙いすましたロングシュートでゴールの枠をとらえ1-1の同点に。このスリリングな展開に最後まで観客も歓声を上げて会場全体でダンスホールのような大盛り上がり。3×3 EXTREME BATTLE ならではの興奮を楽しんでいただけた模様だ。

<PLAYER&STAFFコメント>

【東京ワイルズ 池田一騎選手】

(第2ピリオドのショートハンドゴールは)木綿(宏太選手)が走ってくれて空いたスペースに上手く入り込めて良い形を作れた。シュートは上(クロスバー付近)を狙ったが自分自身でも良かったといえる納得のプレーだった。名古屋のホーム開幕ということで勢いは相手のほうにあることは想定していた。相手の攻撃の第1波を全員で守り切ろうという話をして、ある程度点差が離れるまでセーフティなプレーもしながら攻めるときには攻めるという良い形ができていたと思う。チームとしての試合運びが上手く展開できたのは良かった。

【東京ワイルズ 脇本侑也選手】

苦しい時間帯も多かったが、攻撃陣が良い時間帯に点を取ってくれたのでGKとしてもチームとしても助かった展開だった。昨季と比べ名古屋オルクスの選手層が揃ってきており良いシューターやディフェンスも補強しているので攻撃に厚みがあった。だが苦しい時間帯は必ずあると準備をしてきたので、勝利につながるゴールセービングをできたと思う。今日の点差は次の試合には関係ないので、またしっかり準備してこれからもシーズンを通して強いワイルズを見せていきます。

【東京ワイルズ 廣田選手】

(得点シーンは)木綿選手が良いシュートを打ってくれそのリバウンドを入れるだけだったので彼に感謝です。(昨季まで所属していた名古屋オルクスとの試合だったが)やるべきことは変わらないのでこの試合に平常心で臨めたことが今日の良いゲームに繋がったと思う。ディフェンスとして、前回の滋賀ブルーライズIHC戦では開始直後に失点をしてしまったので立ち上がりを意識して無失点で勝ちたい。XHLは始まって間もないので、僕がこういうプレーヤーだと早くわかってもらえるようにしっかり準備をしていきます。


【名古屋オルクス 齋藤輝選手】

(名古屋ホーム初のゴールについて)少ないチャンスのなか、ノーマークの状態をうまくとることができて「絶対に決めなければいけない!」という気持ちで相手ゴールに向かっていった。最後は絶対に決めてやろうという強い思いでGKと勝負できて良かった。所属企業の同僚もみんなも応援に来てくれていたのでゴールを奪い取る姿をみんなに届けられたのは良かったし、嬉しかった。ただ、そのように喜んでもらえたのは結果として良かったが、勝つことができなかったのは本当に悔しい。なかなか自分たちのプレーができないなかで、改善点が多く見つかった試合でもあったと思う。

【名古屋オルクス 佐藤育也監督】

我々が奪った2得点は自分たちのやりたいこと、やりたい流れを手繰り寄せていって点数に繋げた形で結果を出すことができた。しかし、そこから流れに乗ろうというところで東京ワイルズの試合運びの巧みさから失点し自分たちの流れを途切れさせてしまったことが今日敗戦した一番のウエイトかなと思う。上手さで昨シーズンよりも名古屋オルクスが成長していることは実感したし証明もできた試合だったが、我々の成長速度よりワイルズの的確でアイスホッケーIQの高い試合ぶりにまだ追いつけていない部分が今日の点差かもしれない。コミュニケーションの部分をもっともっと改善して11/25の滋賀ブルーライズIHC戦、そして11/22に東京で行われる東京ワイルズ戦に臨みたい。